麻酔科・軟部外科

麻酔科・軟部外科の概要
麻酔科・軟部外科では、避妊・去勢手術、できものの切除、消化管や泌尿器の手術、傷の処置など、骨や関節以外の外科疾患に対応します。手術では、痛みの管理と安全な麻酔管理がとても重要です。年齢、持病、血液検査、画像検査などをもとに麻酔計画を立て、術中・術後の状態を確認しながら、負担の少ない治療を目指します。
専門獣医師(非常勤/アドバイザー)のご紹介

小材 裕介 先生
専門
小動物外科
略歴・資格
- 東京農工大学 獣医臨床腫瘍学研究室 准教授
- アジア獣医内科学専門医(腫瘍学)
- 日本獣医がん学会 理事
麻酔にあたってのお願い
麻酔を使用する手術前には、動物に絶食や絶水が必要です。絶食は手術前日の晩御飯を最後とし、絶水は手術の数時間前から行います。これらの措置は、手術中に吐き気や嘔吐を引き起こすリスクを減らすために行われます。絶食・絶水の遵守は手術の成功につながりますので、飼い主の皆様にはご理解とご協力をお願いいたします。絶食・絶水が不十分な場合は、手術を延期させて頂くことがあります。
麻酔科での取り組み
局所麻酔
手術中や診察時に局所麻酔を行うことがあります。局所麻酔は、特定の部位を麻酔するために使用されます。また、局所麻酔は痛みを緩和し、手術中や治療中に動物のストレスを減らすことができます。具体的には、皮膚や筋肉に注射する方法が一般的ですが、局所麻酔の種類や使用する量は、動物の種類や状態に応じて異なります。専門の麻酔医師が慎重に評価し、必要な処置を行います。
麻酔カルテ
麻酔科専門の医師が担当し、手術前に必ず麻酔カルテを作成します。麻酔にはリスクがあるため、患者の種類や体重、病歴、血液検査結果、用いる麻酔薬の種類や量、麻酔中の患者の状態などを詳細に記載します。これにより、麻酔中のトラブルを最小限に抑え、安全かつ効果的な麻酔を行うことができます。麻酔カルテは、患者の健康状態を把握し、適切な麻酔管理を行うために欠かせない重要な情報源です。
よくある症状
こんな症状があったらご注意ください。
- 体にできものがある
- 傷口から出血している
- 吐き気や嘔吐が続く
- 異物を飲み込んだ
- 排尿しにくい
- お腹が張っている
- 乳腺にしこりがある
- 肛門周囲が腫れている
- 手術や麻酔が必要と言われた
当院で可能な検査、処置
検査項目
- 麻酔前検査
- 血液検査
- レントゲン検査
- 超音波検査
- 心臓・腎臓・肝臓などの状態確認
- 全身状態の評価
- 手術前のリスク評価
- 術後経過の確認
処置項目
- 静脈点滴
- 全身麻酔管理
- 疼痛管理
- 避妊手術
- 去勢手術
- 体表腫瘤切除
- 外傷・裂傷の処置
- 膿瘍の処置
- 縫合処置
- 消化管・泌尿器系疾患の外科相談
- 術後管理
よくある症例
麻酔科・軟部外科における犬猫によくある症例をご紹介します。
避妊手術
卵巣や子宮を摘出し、望まない妊娠や子宮・卵巣疾患の予防を目的に行う手術です。年齢や体調を確認し、安全に配慮して実施します。
去勢手術
精巣を摘出する手術です。繁殖予防のほか、精巣腫瘍や前立腺疾患、一部の問題行動の予防・軽減を目的に行うことがあります。
子宮蓄膿症
子宮内に膿がたまる命に関わる病気です。避妊していない中高齢の犬に多く、元気消失、多飲多尿、陰部からの分泌物などがみられます。
消化管内異物
おもちゃ、布、ひもなどを飲み込むことで、腸閉塞や嘔吐を起こす病気です。内視鏡や開腹手術が必要になることがあります。
膀胱結石
膀胱内に石ができ、血尿や頻尿、排尿困難を起こす病気です。食事療法で管理できる場合もありますが、種類や大きさにより手術を検討します。
会陰ヘルニア
肛門周囲の筋肉が弱くなり、直腸や脂肪などが飛び出す病気です。排便困難や肛門周囲の腫れがみられ、外科的な整復が必要になることがあります。
臍ヘルニア・鼠径ヘルニア
おへそや足の付け根から脂肪や臓器が飛び出す状態です。大きさや内容物によっては、嵌頓を防ぐために手術を検討します。
体表腫瘤切除
皮膚や皮下にできたしこりを切除する手術です。良性・悪性の判断には病理検査が重要で、切除範囲は腫瘤の種類や場所により異なります。
外傷・裂傷
事故、咬傷、引っかき傷などにより皮膚や筋肉が傷つく状態です。感染や壊死を防ぐため、洗浄、縫合、排膿処置などを行います。
高齢動物・持病のある動物の麻酔管理
心臓病、腎臓病、高齢など麻酔リスクがある場合も、術前検査をもとに計画を立てます。痛みや循環、呼吸を確認しながら慎重に管理します。
ご相談・お問い合わせ
詳しくは当院へお問い合わせください。
