Specialist
アドバイザーのご紹介
プロフィール
原 康 先生
専門
小動物外科、整形外科、脳神経外科
略歴・資格
- 日本獣医畜産大学(現 日本獣医生命科学大学)大学院獣医学専攻博士課程 修了
- 日本獣医生命科学大学 獣医外科学教授
- 日本小動物外科設立専門医
Orthopedics
整形外科
整形外科は、骨折や脱臼などの犬や猫の骨や筋肉、関節、靭帯などの疾患を診察・治療する診療科です。治療方法には、手術やリハビリ、投薬などがあり、状態に合わせて適切な治療を行い、犬猫の健康を取り戻すことを目的としています。また、手術時には熟練した専門医が手術を担当します。また、飼い主の方々には、運動制限や食事制限のアドバイスなども行い、健康管理のお手伝いを致します。
整形外科の主な症例
- 膝蓋骨脱臼
膝蓋骨(Patella)、通称「お皿」は膝の伸展運動に関係する重要な種子骨であり、正常では滑車溝と呼ばれる「くぼみ」に収まっています。このくぼみからお皿が外れてしまった状態を「膝蓋骨脱臼」と言います。内側にも外側にも外れることがありますが、膝蓋骨内方脱臼(MPL)がその多くを占めます。MPLは若い小型犬で好発し、重症例では「Crouch gait」と呼ばれる「いざり歩行」がみられます。 - 前十字靱帯損傷
前十字靱帯は、膝関節の安定性を保つ大切な靱帯のひとつです。人とは異なり、犬では靭帯変性(軟骨化生)に起因した靭帯損傷が好発し、最終的には靭帯断裂に進行します。この病態は「前十字靭帯疾患(Cruciate disease)」と呼ばれています。特に大型犬では両側性に発症し、半月板損傷を続発し重症化します。小型犬ではMPLに続発することもあります。 - 股関節形成不全
股関節形成不全(Hip dysplasia)は、成長期の子犬や(特に大型犬)や子猫によく見られる疾患で、成長期の異常な股関節弛緩に起因した骨関節炎が股関節痛や跛行などの臨床症状を引き起こします。罹患動物では一生涯に及び股関節の疼痛を抱えて生活することになり、特に大型犬の場合、QOLを悪化させます。
Neurology
脳神経科
主な症例としては、椎間板ヘルニア、環軸不安定症、馬尾症候群、脳腫瘍などがあります。神経系の病気や障害は、症状が分かりにくい場合が多いため、専門的な検査(CTやMRI)が必要となります。また、神経系の病気や障害は進行が早いため、早期発見・治療が重要です。動物たちの健康を守るためにも、症状がある場合は早めに受診することをおすすめします。
神経科の主な症例
- 椎間板ヘルニア
脊椎骨の間にあるクッション機能を備えた椎間板(Intervertebral disc)の変性に起因して発症します。変性した椎間板が変位して脊髄圧迫を生じることにより、神経痛や麻痺が発現します。その多くは背中(胸腰部)で発生しますが、20%くらいは頸部で発生します。胸腰部に発症した重症例では進行性出血性脊髄軟化症という致命傷を続発することがあります。出来るだけ早期に椎間板物質を取り除くことで、回復する確率は高くなります。 - 環軸椎不安定症
小型犬に多く、第一頸椎と第二頸椎の間の動きが不安定になり、脊髄を圧迫し、頸部の痛み、四肢の麻痺、あるいはふらつきなどの症状が現れる病気です。重症例では呼吸筋麻痺で亡くなることがあります。環軸椎不安定症の根本的治療は外科手術となります。 - 馬尾症候群
比較的大型犬に多く、腰仙椎の狭窄や不安定により誘発される馬尾神経障害の総称です。後肢のふらつきや痛み、失禁、しっぽの運動障害などが起こります。症状は、後肢の跛行、しっぽを触ると嫌がる、後肢の爪が削れる、などですが、重症例では失禁(尿、便)が発現します。 - 脳腫瘍
高齢の犬や猫では脳腫瘍が好発します。これにはいろいろなタイプがありますが、髄膜腫など外科的切除が動物の延命に効果的となるものもあります。臨床症状は腫瘍が発生した場所により異なりますが、発作、視覚障害、四肢のふらつき、活動性低下(睡眠時間の延長など)、行動異常(旋回、斜頸、頭部の押し付け、など)、あるいは性格の変化など多様なものがみられます。放置された場合は、頭蓋内圧亢進症そして致命的な脳ヘルニアを続発します。
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